お話したいことがいっぱいです 4
( その3 )
昨日のつづきです。
一番険しいところを通り過ぎて、
あと少し下っていけば小さな沢。
そこを少し登れば、弥陀ヶ原の湿原だ。
そう思ったとき、
友人の B さんの姿が突然消えた。
道端の草のはえているところで足を滑らせて
草木の生い茂る樹林の上を転落してしまったのだ。
鎖場では A さんともども声を掛け合って、
手を取り合ってゆるりゆるりと下りてきて、
少し緩やかになった下りの道でのできごとだった。
A さんも私もひどく驚き、怯え、冷静さを失っていたと思う。
二人で大きな声で 「 B さ~ん 」 を叫んでいた。
すると樹林の下の方から、3~4人の方々の声が、
「 大丈夫ですよ~。
今、手当てをしていますが、
そちらの方へ移動しますから
ここへは下りてこないでね~。」
間もなく、数人の方々に付き添われて、
胸を打撲したという男性が現れた。
友人の B さんの転落の30分ほど前に
同じような所から転落されたということで、
数人の方々が救助に当たっておられたところへ
B さんが転落してきたということだった。
この男性は安定したところに横になられた。
その次に友人の B さんも付き添われて歩いて現れた。
そして、小さな沢の向こうの安定した石の上に
座らせてもらった。
B さんが歩いている~~。
話をしている~~。
その様子だけで、どんなに安堵したことでしょう!!
顔を見ると涙が出てきて抱きついてしまった。
どなたかがこの二人に血圧を測ったり、
しきりに声を掛け続けてくださっていた。
「 痛いところはありませんか?
みなさん、この方々の
保温に努めてください。
水分を補給してください。
飴などあげてください。
・・・・・・・・」
テキパキと指示してくださり、
そこにいた誰もが静かに熱心にその指示に従っていた。
そこには、
ここを通りがかった3~4人のグループ、若いカップル、
中年の夫婦、その他の方々で10数名もいただろう。
誰もが何かできることをしようとして
その場から離れずずっと付き添って見守ってくださっていた。
また、どなたかが、警察へ連絡してくださっていたので、
それから1時間ほどして、
山岳警備隊の方々が来られた。
再び、さまざまな事情聴取と指示があって、それから、
救急車がくる弥陀ヶ原ホテルの前まで移動することとなった。
怪我をされている男性は最初から
ハーネスでおぶわれて移動された。
B さんは途中まで綱をつけて一緒に歩いていったが、
途中からハーネスでおぶわれての移動となった。
その時も見守ってくださった誰もがずっと一緒にいてくださったのだ。
この後、この男性は救急ヘリで搬送された。
B さんは救急車で病院まで搬送されて手当てを受け、
入院することもなく家に帰ることができたのだった。
ここにいていろいろ助けてくださった方々に、
県警山岳警備隊の方々に、
救急車の方々に、
どんなに勇気づけられ助けられたことでしょう!!
本当にありがたかった!!
一緒に出掛けた友人として
心からお礼を申し上げたくてここにアップすることにした。
ここにアップすることをためらったのは事実だ。
しかし、この夜、一晩中この出来事が
何度も頭の中を巡り続けた。
きれいな写真を収めたカメラなどを触ることもできなかった。
A さんも私もすっかり萎れてしまった。
しかし、一番怖い思いをしたのは B さん本人のはずだ。
体も心も傷ついているのは B さん本人だ。
このできごとを避けて気持ちを整理しないまま過ごすと、
楽しみのために一緒に出掛けた三人とも
それぞれに傷を残すだろうと思った。
毎日 B さんの回復の様子を聞いているうちに数日が過ぎた。
あの日のこと、
早朝からそれぞれの家で夫君に見送られて出かけたこと。
天狗平から弥陀ヶ原までの約5キロを歩いたら
バスで美女平まで戻り、日の暮れないうちに帰宅する予定にしていたこと。
防寒具、お弁当、水筒などすべて不自由なく用意していたこと。
を振り返りながら、
・・・・・ 歩き始めた辺りの美しい写真を見てみることができるようになったこと。
あの日のことをいろいろ話ができるようになったこと。
B さんはまた一緒に散歩がしたいと言っていること。
いくらか気持ちが楽になってきた。
全快されたらまたみんなで気を付けてアウトドアを楽しめるだろう。
不幸な出来事ではあったけれど、
大勢の皆さんの温かさに触れ、
たくさんの 『 幸い 』 に守られたことに感謝している。
長々としたお話をごめんなさい。
昨日のつづきです。
一番険しいところを通り過ぎて、
あと少し下っていけば小さな沢。
そこを少し登れば、弥陀ヶ原の湿原だ。
そう思ったとき、
友人の B さんの姿が突然消えた。
道端の草のはえているところで足を滑らせて
草木の生い茂る樹林の上を転落してしまったのだ。
鎖場では A さんともども声を掛け合って、
手を取り合ってゆるりゆるりと下りてきて、
少し緩やかになった下りの道でのできごとだった。
A さんも私もひどく驚き、怯え、冷静さを失っていたと思う。
二人で大きな声で 「 B さ~ん 」 を叫んでいた。
すると樹林の下の方から、3~4人の方々の声が、
「 大丈夫ですよ~。
今、手当てをしていますが、
そちらの方へ移動しますから
ここへは下りてこないでね~。」
間もなく、数人の方々に付き添われて、
胸を打撲したという男性が現れた。
友人の B さんの転落の30分ほど前に
同じような所から転落されたということで、
数人の方々が救助に当たっておられたところへ
B さんが転落してきたということだった。
この男性は安定したところに横になられた。
その次に友人の B さんも付き添われて歩いて現れた。
そして、小さな沢の向こうの安定した石の上に
座らせてもらった。
B さんが歩いている~~。
話をしている~~。
その様子だけで、どんなに安堵したことでしょう!!
顔を見ると涙が出てきて抱きついてしまった。
どなたかがこの二人に血圧を測ったり、
しきりに声を掛け続けてくださっていた。
「 痛いところはありませんか?
みなさん、この方々の
保温に努めてください。
水分を補給してください。
飴などあげてください。
・・・・・・・・」
テキパキと指示してくださり、
そこにいた誰もが静かに熱心にその指示に従っていた。
そこには、
ここを通りがかった3~4人のグループ、若いカップル、
中年の夫婦、その他の方々で10数名もいただろう。
誰もが何かできることをしようとして
その場から離れずずっと付き添って見守ってくださっていた。
また、どなたかが、警察へ連絡してくださっていたので、
それから1時間ほどして、
山岳警備隊の方々が来られた。
再び、さまざまな事情聴取と指示があって、それから、
救急車がくる弥陀ヶ原ホテルの前まで移動することとなった。
怪我をされている男性は最初から
ハーネスでおぶわれて移動された。
B さんは途中まで綱をつけて一緒に歩いていったが、
途中からハーネスでおぶわれての移動となった。
その時も見守ってくださった誰もがずっと一緒にいてくださったのだ。
この後、この男性は救急ヘリで搬送された。
B さんは救急車で病院まで搬送されて手当てを受け、
入院することもなく家に帰ることができたのだった。
ここにいていろいろ助けてくださった方々に、
県警山岳警備隊の方々に、
救急車の方々に、
どんなに勇気づけられ助けられたことでしょう!!
本当にありがたかった!!
一緒に出掛けた友人として
心からお礼を申し上げたくてここにアップすることにした。
ここにアップすることをためらったのは事実だ。
しかし、この夜、一晩中この出来事が
何度も頭の中を巡り続けた。
きれいな写真を収めたカメラなどを触ることもできなかった。
A さんも私もすっかり萎れてしまった。
しかし、一番怖い思いをしたのは B さん本人のはずだ。
体も心も傷ついているのは B さん本人だ。
このできごとを避けて気持ちを整理しないまま過ごすと、
楽しみのために一緒に出掛けた三人とも
それぞれに傷を残すだろうと思った。
毎日 B さんの回復の様子を聞いているうちに数日が過ぎた。
あの日のこと、
早朝からそれぞれの家で夫君に見送られて出かけたこと。
天狗平から弥陀ヶ原までの約5キロを歩いたら
バスで美女平まで戻り、日の暮れないうちに帰宅する予定にしていたこと。
防寒具、お弁当、水筒などすべて不自由なく用意していたこと。
を振り返りながら、
・・・・・ 歩き始めた辺りの美しい写真を見てみることができるようになったこと。
あの日のことをいろいろ話ができるようになったこと。
B さんはまた一緒に散歩がしたいと言っていること。
いくらか気持ちが楽になってきた。
全快されたらまたみんなで気を付けてアウトドアを楽しめるだろう。
不幸な出来事ではあったけれど、
大勢の皆さんの温かさに触れ、
たくさんの 『 幸い 』 に守られたことに感謝している。
長々としたお話をごめんなさい。
by pcnkyoko
| 2012-10-17 22:36
| 日々いろいろ